レーカン! 最終回感想。稀に見る視聴者サービス。

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終始、温かく優しい周囲に和まされる物語。
心霊のダークサイドを徹底して排除した、嫌いな人は大嫌いであろう、ホラー系が苦手な人でもそっち系を楽しめるアニメ。

前回の12話が、普通ならば最終回に相当するストーリーであっただけに、今回の最終話は、蛇足とも取れかねない打ち上げである。
なんやったらDVDBOXの特典OVAとかの内容である。
しかしその采配は、見事としか言いようが無い。

特にこのレーカン!は、日常系であり、確固たるゴールを目指して切磋琢磨する物語では無い。
言わば主人公周辺のだらだらとした”いつもどおり”を描く事こそ本分であり、特殊な事件、出来事は、あくまで日常を彩るオマケに過ぎないのである。
ドラえもんの劇場版が決して彼らの日常でないのと同じく、このレーカンの12話もまた、最高潮の盛り上がりであるが故に最終回には相応しくない。
つまり、ドラえもんがいなくなる話は、ドラえもんとしての終焉であるが、決して”ドラえもんの日常”としての最終回にはなりえない。日常系は、それが継続しているから日常系であり、ジャンルとして最終回以降も物語は終わらないのが、その本質なのである。

とは言え、普通は日常系と言えど最高潮を最終話にもってくるのは定石である。
そこを敢えて外し、その後の、定番ならエンディングでオマケ程度に流すエピローグを丸々1話提供する姿勢は、日常系としての極みであり、かつ視聴者サービスの行き届いたお客様第一の仕事と言える。感服である。


・レーカン! 公式ホームページ|TBSテレビ
http://www.tbs.co.jp/anime/re-kan/
・レーカン! - Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%82%AB%E3%83%B3!


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プラスティック・メモリーズの歪さ。

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終末が最初から決定している物語は、多くある。
そのどれも大体が、何らかの最後を看取るといったもので、最終回に向けて観客の期待と焦燥感を徐々に高め、煽っていく。
極端な話、日常とは違う何かが出現すれば、最終回でそれらとお別れする末路は、定番中の定番である。
そこには劇中で語られるルールに則り、基本原則的に回避不能な約束された感動が待っている。
本来は。

このプラメモは、そのお涙頂戴スーパーダイレクトなジャンルの中でも、極めて”そこだけ”に特化された、超ド直球の真性である。
それ故、その感動部分を生み出すベースの部分、脚本・設定がかなり重要なのだが、これほど甘い戯言だとは正直最後まで思わなかった。騙された。
割と最初から私は「何で?」の連発であった。
作りが甘いのか、説明不足なのか、どっちなんだろう。

お涙を頂戴する。
それはいい。別に。
ただこのプラメモは、そこだけにこのアニメの意味を抽出されており、それ以外は、恐ろしく歪である。
いや、基本的な話の作りや、キャラクターなどは、別段普通なのだが、このアニメの中心であるアンドロイド『ギフティア』周りが酷い。酷過ぎる。

これほどまでに高性能な、ほぼ人と変わりない”心”までトレース出来ているアンドロイドが作られておいて、何故こんなに融通が利かないのだろうか。
寿命や記憶に関して、ユーザーから腐るほど要望が出ている筈である。
そしてギフティアの開発段階で、それら検討もされている筈である。っつーかどうにか出来る筈である。
何故寿命は延ばせないのか。何故記憶の受け継ぎは出来ないのか。全く解らない。

てっきり主人公は、どうにかしてそっち方面を頑張るものだと思っていた。まさか何にもしないとは。
この世界の住人の殆どが、それを受け入れているのも信じ難い。
そのくせ別れはきっちり悲しいのである。意味不明である。

マジでなんなのこいつら、態々寿命短く設定しておいて、親密なパートナーになって、そんで別れを悲しむって遊び?
恐ろしく歪だなお前ら。命弄び過ぎ。

感動させる為だけに作られた世界・設定。無理があり過ぎる。
いやしっかり泣いたけど。

寿命を一所懸命消化しますってのが教訓なのか?で、この設定?う~ん。


・TVアニメ「プラスティック・メモリーズ」オフィシャルサイト
http://www.plastic-memories.jp/
・プラスティック・メモリーズ - Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%97%E3%83%A9%E3%82%B9%E3%83%86%E3%82%A3%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%BB%E3%83%A1%E3%83%A2%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%82%BA

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パニック・マーケット3D 感想

パニック・マーケット3D

最高のツッコミ祭り。

=以下、ネタバレ満載です。=

先ず、冒頭から繰り出されるこれ見よがしの3D演出がたまらない。
CGのザラツキも相まって、”これぞB級”と言う枠を解っている演出に期待が持てる。

パニック映画なのに、無駄に主要の登場人物が多いのも「恐らく消化しきれないだろうな」と思わせるのだが、意外にもそれぞれが中々役割分担し、好演する。
こうしてB級のくせに普通に楽しめちゃうと言う不安を煽られた観客は、しかし次の瞬間、鎧のように金網を身体に装着した戦士を見て安心する。これだ!と。

この映画最大の突っ込みどころである、彼の死に様は、B級のノリを極めて引き出したシーンである。
何故、手袋から先に装備したのか。何故、一旦戻って来なかったのか。何故、足の装備を脱着可能にしなかったのか。何故、普通のシュノーケルにしなかったのか。何故、蛇(が原因)で死なないのか。
あれだけの装備を整える時間があるのだ、意味も無く死に急ぐ彼の行動には”観客を楽しませる”その一点のみ追求する一流のB級魂が見て取れる。その姿勢には最大限のリスペクトを贈りたい。
そして、主人公ジョシュの恋敵であるこのアジア青年が良い人であるのは、このシーンの無理矢理な悲壮感を出す為だけにある所にも注目すべきである。
登場人物たちの心情と観客の心情を見事に分断する、心憎いB級の真髄と言える。

次に鑑賞中最期まで気になり続けるテーマがサメの動向だろう。
これに関してはツッコミ所と言うよりは単なる謎に近い。

この映画の主役であるサメは何匹かいるのだが、その辺にゴロゴロ転がっている新鮮な死肉には見向きもせず、何故か車の中や棚の上などに隠れ潜む生きた人間を付け狙うのである。
確かにホオジロザメは決してスカベンジャーでは無いが、それにしても現場はスーパーマーケットである。
そうでなくとも人間のうようよしていた街が壊滅し、餌の宝庫と化している状態で、何故態々ハンティングに勤しむのか。
余程空腹なのだろうか?
しかし精々が4メートルのサメである、人間を丸呑みにはしなくとも2~3人で満腹だろう。
それとも確認出来ないだけで、何百匹ものサメがいるのだろうか。映画を鑑賞中、個人的にそれが気になって仕方が無かった。勿論、劇中何の説明も無い。

それにしても予告動画は酷い。何だ人喰い蟹て。
B級と言ってもやっていいのはタイトル詐欺とパッケージ詐欺までである。
内容映像にまで虚偽をかましては、長期的に見て行き詰るのは明白。その辺の先行きが全く見えていないのが日本の広報現状である。
どうかすみやかに絶滅して下さい。


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邦画『人狼ゲーム ビーストサイド』 感想

人狼ゲーム ビーストサイド

最悪の劇中ロック。

主役がイカれたロケンローラーと言う事で、皆殺しのマリアを思い出した。
無論、何の関係も、似てもいない。

いい感じの消化不良感を楽しめた前作から引き続き監督を同じくした完全なる続編なのだが、大まかな設定だけの続編であり、登場人物などは総入れ替えなので、純粋な続編(特に前作の続き)を期待する人にはちと向かない。

前作でもそうだった演出や出演者たちの演技は、今回もめざましく光り、監督と演技指導の力なんだなと再度感じた。(勿論演者自身の力でもある。)

内容もタイトルにある通り、人狼側を主軸とした作りになっており、中々新鮮である。
ゴア・グロ成分もかなり控え目で、それでいて凄惨な現場をきちんと演出出来る点は流石。

特に主役の由佳(土屋太鳳)の不穏な壊れっぷりを最初から最後まで貫いた、その狂気の演出・演技は、観客の憤りと不安を引き出すには充分過ぎる威力である。

一貫しているようで一貫していず、また壊れていないようで壊れている。
その無茶苦茶さ加減は幾らでもアート()に逃げられただろうにそうしなかった所は評価に値する。

ちなみに、劇中歌は主演の土屋太凰自らが作詞作曲したらしく、音痴という役の設定もあってか、まずまず最悪の歌である。無謀さと狂気が滲み出ていて中々イライラさせられる所がGOOD。




・3.20(金)DVDリリース!映画『人狼ゲーム ビーストサイド』公式サイト
http://jinro-game.net/
・映画『人狼ゲーム ビーストサイド』オフィシャルブログ
http://ameblo.jp/jinrogame-movie/
・人狼ゲーム (映画) - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BA%BA%E7%8B%BC%E3%82%B2%E3%83%BC%E3%83%A0_(%E6%98%A0%E7%94%BB)

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