劇場版アニメ『ハル』感想

ハル

駄作だけど観ないのは勿体無い。

面白かったしね。
もう、なんだ、タイトルやあらすじ、いやその前にキャラデザから解る通り女子向けのアニメではある。
いやもっと言えばスイーツ専用のザクである。

内容も完全にそっち寄りだし、ターゲット層がそっちなんだろうからこれで間違い無いのは事実なんだが。
あまりにもスイーツ寄り過ぎだと思います。

だって私みたいのは今までスルーしてきた訳です。
『屍者の帝国』製作の監督・スタジオって知らなきゃ永遠に見ませんでしたよ。

それだけに、逆に、女子専用って見限っちゃうのは勿体無いアニメ。

でも駄作だけど。


=以下、ややネタバレです。(犯人には触れていません。)=


てっきり少女漫画原作かと思ってたけれど、オリジナルと知ってびっくり。
ここまで全力MAX少女漫画な脚本でよくオリジナル映画やろうと思ったな監督さん。

予算不足なんだろうか。製作の背景は全く知らないけど、約1時間の中編じゃあ尺的に全く足りていないように思う。

監督の一番言いたい事は多分、出せてたんだろう。

しかし主なターゲット層であるスイーツさん達ですら、気にするであろう謎を残し過ぎている気がする。

要するに説明やヒント描写が足りなさ過ぎる。
特にエンディングのやつ、なんなんあれ?
(あれが補完的な意味を持つとすれば、ハルの突きつける「貧乏=悲惨」に涙したくるみのシーンも頷けなくも無いが。)

※エンディングで流れる何枚かの写真について(超ネタバレによりクリック開閉)

もしかしたら漫画や小説やなんやかんやでこの辺諸々補完されるのかも知らんけど、それは卑怯な商法で私は大嫌い。この作品がそうであるかは知らないが。

せめてキューイチに「心」的なものはあるのかとか、キューイチレベルのロボットの普及率とか、くれよ。
くるみ周辺の説明も圧倒的に不足してて、雑過ぎる。
いやハルにも謎多いんだけどさ。
これをご都合主義と誤魔化せるんだろうか。

どーせスイーツ向けだし、大丈夫っしょ。

流石に製作陣はこんなこと思ってないだろうが、それにしてもピースが足りない感は拭えない。

例えば、序盤の違和感と、どんでん返し的な真相の作りは巧みである。
上述したハルとくるみの対比される感覚や考えの差の「くるみの涙のもしかしたら真相」の部分も、そうであったなら心憎い。

そしてラストシーンでの、ハルと時夫(くるみの祖父)の会話もシンプルながら、実に見事である。

確かに、SF的な側面はどちらかと言うとあまり綿密に描くべきではないかも知れない。
フォーカスを当てるべきは、見て欲しいポイントは、そこでは無いからだ。

それでも、キューイチに心があったのかどうかは、この物語における最大限配慮すべき設定部分であると強く思う。
何故ならその答えによって、このハルと言う物語の本質が大きく変わってしまうからだ。
その部分を描いていない本作品では、そこは100%観客の想像に任せられる。

この映画を観た人たちは、どちらに想像するだろうか。
どっちを前提として映画を観たのだろうか。

キューイチに心はあるものとして観たのか。否か。
心を失った人間を助ける為に、その愛した人に成り献身を尽くすロボットに心はあると見ているのか。否か。


妙な生々しい京都の文化を見せるシーンはあるのに、ロボットに寄り添った生活感がまるで無いのも不思議。
一応、高級品っちゃあ高級品なんだろうけれど、あれだけ高性能なロボットが誕生しているなら、普及率も含め他の描写が無いのは余りにも非現実的で歪に感じる。

まあ、ある意味セカイ系と言えなくも無い。。。。かな。

そして、これ重要なんだが。

面白かったよ。

少女漫画的だが、それだからと敬遠するのは勿体無い作品。




・劇場中編アニメーション「ハル」 | 人とロボットの奇跡の恋を描く劇場中編アニメーション
http://hal-anime.com/
↓ネタバレ全開なので注意。
・ハル (アニメ) - Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8F%E3%83%AB_(%E3%82%A2%E3%83%8B%E3%83%A1)
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劇場版アニメ『Wake Up, Girls! Beyond the Bottom』感想

Wake Up, Girls! Beyond the Bottom

正に圧巻。惚れ惚れする壮絶なダイジェスト。

オタクだがTVアニメにあまり関心が無く、アイドルにも全く興味が無い。

以上は私だが、それでもWUGは『七人のアイドル』からTVシリーズ、そして今回の劇場版2部作まで全て観賞してきた。
『アイマス』や『ラブライブ』他アイドル系に一切触れず、何故このWUGだけ見てこれたのかここでは語らないが、一応ライトなファンである事は言っておきたい。

それだけにこの映画は、圧巻だった。

=以下、ネタバレです。=


先ず、他のシリーズものが全てそうであるかは解らないのだが、この映画は完全に直結された続編であり、TVシリーズを見て獲得したファンに向けての作品である。
この映画だけで楽しめるものでは絶対無く、単一の映画作品としては評価に値しないものである。
つまり新規客層を意識したものではなく、また映画としての評価も全く意識しない、かなり硬派な責め系属性であると言える。

もっと言えばファンが楽しめ納得出来れば、作品として勝ちなのであり、そこだけにゴールを定めた極めて鋭利な一本槍なのだ。

恐らくこの映画を感想する場合、前編である『青春の影』と合わせるのが正解なのだろうが、しかしそれをしてしまえばTVシリーズ、いや旧劇『七人のアイドル』をも含めなくてはならなくなる。めんどい。
それぞれの作品で緩急こそあるものの、それだけWake Up, Girls!と言う作品は繋がっている。
その為、この記事ではあえて後編のみの感想でお贈りしたい。

結果から言えば、WUG作品として駄作では無い。決して無い。
シリーズの完結作としての矜持はきっちり中身に提示されるからだ。
それだけでもこの後編をリリースした意味は大きい。

しかし、見終わってみれば、質の悪いダイジェストである。
逆にダイジェストとして見れば、まだ良い出来なのかも知れない。それは正しくないが正しいと思う。

いち作品として見た場合、個人的な意見だが、決勝の結果は無かった方が絶対良かった。
あれだけカットした背景で勝利だけ見せられるのは、推理する余裕もなく解答編に突入するミステリのようで、理不尽に感じた。
たたでさえ説明不足なのだから、何故と問う間も無い。
当然である。ダイジェストなのだから。
ダイジェストならば、登場人物の紹介とあらすじ、そして犯人究明の解決シーンさえあれば良いのだから。

監督はシリーズ継続への意欲を口にしたらしいが、それは単純な続編への期待と言うよりも、この映画のTVシリーズへの還元を意味していたのではと思う。
それだけこの後編はWUGの完結へ絞られ、それを語るに必要と思われる部分すらオミットされており、極端な話、物語としての尺が絶望的に足りていない。

53分と言う、純粋な映画作品としても、何かと抱き合わせでないと成り立たないような短さの中で、底からのリスタート営業+メンバーの脱退騒動+I-1clubの分裂+左遷された岩崎志保の活動+地区予選+決勝+結果etcを詰め込むのである。
前編も54分な為、態々前後に別ける意味を問いたい気持ちが疼くが、それぞれの物語性や製作過程を考えると、止む無しの決断だったのだろうと思えなくも無い。

どのシーンの何々がどうこうと言う感想は、特に無い。
少し関係無いが予告動画は普通に良く出来ている。

はっきりと言ってしまえば、この映画を見て「感動」あまつさえ「泣いた」とか抜かす奴は、関係者としか思えない。(勿論違うだろうが。)
むしろそう言った、そこまで心酔出来る極一部のコアファンの為の映画ではあるものの、そう認識してしまうと溜息も出ないのでそこまで貶めたくは無い。

本当に足りなかったのは尺なのか制作費なのか、監督の根性なのか、客なのか、私には解らないが、もし万が一続編が作られたとして私は絶対に見ないだろう。
そしてこの映画のリメイクがTVアニメとして成されたとしても、こんなクソネタバレかましてファウンディングされた作品なんぞやはり見ない。

Wake Up, Girls!はこの後編を以って、終わりなのだ。

少なくとも私のようなライトなファンは、この残念な映画で終わりである。さらば。




・Wake Up, Girls!続・劇場版公式サイト
http://wakeupgirls2.jp/
・Wake Up, Girls! - Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/Wake_Up,_Girls!

=参考=
・山本寛、「Wake Up, Girls!」イベントで「作品を続けたい」と熱くアピール - 映画ナタリー
http://natalie.mu/eiga/news/168920
・I-1clubがWake Up, Girls!を吸収合併?WUGの新プロジェクトが始動!?2期やるのかな…。
http://ptakato.com/wug-new-project/

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