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ミチコとハッチン 22話 感想

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=以下、ネタバレです。=

”子供の父親とは3ヶ月で終わった。”

思わず吹き出した。
あまりにも的確で、短絡。

このモノローグにはハナの人生、そしてアニメ『ミチコとハッチン』の総てが集約されてある。

全22話のロードムービーは、ごくあっさりと、結構意味も無く終わる。

あれだけ求めていたゴールのヒロシが、想定した通り過ぎるゴールであった事は、拍子抜けすらする程で。
例えば”新しい女と去った”なんてのはミチコに捕まった時の彼のセリフ「なあ、どうしたらいい?」で確定済みであり、もうフラグ立ちまくりで、ブレてないっちゃブレてない。
ここに関してはハナのフォローが入るが、そうでなくとも、一から十までクソ野郎だらけのアニメで、彼もまた当然のようにファッキンメンであったに過ぎない。

このアニメには基本的にシットな人物しか登場しないことは、確かに重々承知ではあるのだが、それでも物語の締めとして、もしかしたらサプライズな展開があるかも知れないと、ほんの少しでも期待した私の方が馬鹿であったのだ。うんそうだね。

残念ながら、しかし、それがこの監督のアニメに訴えたいベースとして一本貫き通した結果である。そこは評価したい。

勿論、不満も残る。もりもり残る。

結局の所、ミチコが何故あそこまでヒロシに固執したのかについて、さっぱり判明せず。一番重要な部分が解明されないままでは、どうにも801(ホモじゃなく)では無いか。
強いて挙げれば、自身の希望であったハナへの、母親としての義務・意地、そして愛情の形としてハナを託した(もしくはハナに託した)と取れなくも無い。
しかしそれは目的の動機として劇中一度も語られず、明確な示唆すらなかった事から、旅の途中でミチコに芽生えたものであると推測出来る。
最初は純粋に会う為、最後の方でハナの為にと変化したのなら、もう少し解り易く説明せーよw

そして何故、ミチコはハナに会いに行かなかったのか。
ミチコのキャラクターを考えるに、間違いなく会いに来る筈である。何故なのか。

つまりあれは反故にする事を前提とした、まさに口約束だったのだろう。
ヒロシとハナが巧くいくかどうかについて深く考えていたとは思えないが、ハナに対しては自分は答えから省くと結論したのでのではないか。
それには刑期の無理っぽさが関与しているにせよ、ミチコがもしかしたらハナの実母の存在をどこかに予想していた可能性もある。

そう考えると、ハナへのラブコールとも言える「差出人不明の荷物」は、ミチコの愛情と幼児性からくるものなのだろうか。
態々ミチコ自らハナの手紙への返信として「該当者無し」を送ったのも意味として符合する。
自分からハナを求める事はしない。ハナの負担になる可能性は封印する。でも応援はしたい。いや、する。

結果ハナが迎えに行くパターンをミチコが予期していなかったにせよ、ミチコとハナの関係性を物語る微笑ましいエンディングではある。


もしかしたら、単に出所したタイミングで荷物送っただけとも考えられるけど。会う気は満々。
それだと態々道成りに宅配する意味も、該当者無しの意味も解らん。
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