エクソダス:神と王 感想

エクソダス:神と王

退屈だが豪華。
あと、原作至上主義うぜぇ。

=以下、少しだけネタバレです。=

そも『十戒(1956)』の時点でほぼ、この題材は完結しており、リメイクに位置する本作品は、精々がCG技術を駆使した大迫力の映像美くらいしか映画としての期待価値は無いと言っていい。

そしてその期待通りの結果をリドリー・スコット監督は仕事してのけた。
それ以上でもそれ以下でも無い。と思う。

この映画に、ラノベである原作に忠実に準じたファンタジックなスペクタクルを求めるのは、原作ファンとしては致し方ないと言えばそうだが、しかしそれはもう十戒でたらふくやっている訳だから態々もう一度やる必要などどこにも無い上に、原作至上主義者以外誰も求めていない。
だからこそモーゼに起きた奇跡をどう描くかについて、ああなるであろう事は簡単に予想がつくし、つまり内容面においてドラマ力の無い退屈な脚本になってしまうのもまた予想がつく。

兎に角、豪勢な映像美で満足するかどうかに尽きる。
それ以外はオマケ。


あと、映画への感想では無いが、気になった点が一つ。
劇場公開当時のニュースだが、エジプトとモロッコで公開が禁止されたと言ったもの。

その理由が個人的に気に食わない。

”シオニストの観点から描かれている”といった、歴史を偽造しているとも取れる等の主張はまだ、納得出来る。
宗教権威がどうのと言ったものも、よくある構図だ。そんなもんだろう。

しかし”海が真っ二つに切り開かれたのは、モーゼの奇跡によってではなく、地震が起こったため、と描かれている点”については批判の意味が解らない。
これについては歴史的事実~とニュアンスしているかは判別できないが、少なくとも原作に描かれたファンタジーをそのまま鵜呑みにして頑なに妄信しそれ以外は一切の異論を認めないクソ至上主義の影が見え隠れして、私はとても不快に感じた。

劇中で描かれるモーゼの奇跡に限ればどちらかと言えば、原作に歩み寄った解釈や描写の方である。
海なんか割れる訳ねーだろ。ではなく、あったすればこうだろう。である。

神の声や預言者からの伝言とは、奇跡とは、一体何であるのか。
様々なアプローチや答えがあって然るべきこのモチーフを、自称宗教家な権威の亡者どもは、自論以外を寄せ付けない。
こんな神様のすね齧って生きているクソニートたちが未だに蔓延る部分は、モーゼの時代から何一つ変わっていないのだから、ある意味シニカルなジョークと言えなくも無いが。




・映画『エクソダス:神と王』オフィシャルサイト| 20世紀フォックス ホーム エンターテイメント
http://www.foxmovies-jp.com/exodus/
・エクソダス:神と王 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A8%E3%82%AF%E3%82%BD%E3%83%80%E3%82%B9:%E7%A5%9E%E3%81%A8%E7%8E%8B
・リドリー・スコット監督の『エクソダス:神と王』、歴史的に誤りがあるという理由で、エジプトで公開禁止へ - シネマトゥデイ
http://www.cinematoday.jp/page/N0069467
・日本で来月公開の映画『エクソダス:神と王』 エジプトで上映禁止に : 文化 : クリスチャントゥデイ
http://www.christiantoday.co.jp/articles/14929/20141229/movie-exodus-egypt.htm
・モーゼは本当に“海を割った”!? フィクションではなかった、「モーゼの奇跡」!!|TOCANA
http://tocana.jp/2014/12/post_5368_entry.html
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