『チャッピー』感想

チャッピー

乱暴なSFチックハードコアポルノ。

ブロムガンプ監督らしい、酷く泥臭いサイバーパンク再びな映画。個人的には大好物。
前回はエイリアンだったので、それなりにSF部分が雑でも全く問題無かったのだが、しかし今回はロボ。
流石にあそこまでディテールをオミットされては、妙な違和感しか残らない。

=以下、ネタバレです。=


SFコメディなどではマクドゥーガル医師の実験結果を元に「魂の重さ=21グラム」を使用しているものも多いが、このチャッピーではUSBメモリーに「意識+記憶etc(生物としてのゴーストもしくは自我だけでなく特定個人の識別)」まで記録出来してしまうお手軽さ。
一応映画の舞台は近未来ではある為、現在と比べそこそこUSBメモリ容量は増えているのだろうけど、思わず吹き出してしまった場面である。

しかし考えてみる。
『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』でも磁気テープ6万メートルに自意識をインスコした博士が出てくるが、もしかして向こうでは魂なんざ結構ライトな感覚なのだろうか。
21グラムのような杜撰な記録はネタでしか使えないにしても、実際、魂イコールと言っていい人間の記憶及び意識は、どの程度の容量なのだろう。
確かに笑いはしたものの私は、この件について詳しくは知らない。

そも人間の脳(主に記憶容量)は凡そ何TB(テビバイト)に値するのか。
ちょっとだけ調べてみた。

と言う事で一番軽い4TBで話を進めたい。数千TBだと無理だしな。
特にチャッピーはUSBメモリ使用なので4TBなら現実的に入れ込む事も可ではある。
つかwikiにドングルって書いてるんだけど、データ記録したのはメモリだよね?ドングルと兼用してんのかな。ま、いいや。

しかしゾラ博士に至っては、設定であるコピーした時代が時代な為か、もっともっと更にスバ抜けて乱暴だ。
何しろディスクですらなくテープである。記録そのものが成功していたとしても、基本的にランダムアクセスが不可能である為、果たして元の意識をトレース再現できるかどうか疑わしい。
無理矢理ランダム性を模倣するにしても、途方も無い数の思考パターンをやはりテープに記録更していなくてはならずその上計算も厄介、とてもじゃないが6万メートルで足りるとは思えない。

計算してみた。

結果、6万メートルの磁気テープには、ゾラ博士の0.012%しか記録出来ていない事が判明した。
約83分の1である。当時強力な圧縮技術があったとも思えない。他の記録メディアにコピーされていなければ続編への登場は難しいだろう。

さて感想に戻るが、最早何を書く筈だったのか全く覚えていない。
何故なら上記の検証や計算の為にぐぐっては抽出⇒計算⇒確認⇒飽きるを繰り返し、気が付けば感想を書き始めてから約3週間も経っていた訳である。
続きを書くのも億劫だ。なんかもうどうでもいいw

チャッピーは可愛かったし、SF的AIによくあるシンギュラリティを解り易く描いた視点は、サイバーパンクのクオリティとして申し分ない。
AI思考の露骨な技術偏重的死生観はある種怖さを含んでいて、かなり好きではある。その上で死ぬのが怖いって言うね。
当然のようにディオンやヨーランディにもそれを当て嵌めちゃう。この純粋なヘルプの怖さ。

で、気になったのが人間側の心理描写。
ディオンはまあギリアウトな状態だったし、まともな思考出来るかも解らない&そんな暇無いのダブルパンチで選択するしかなかった+それに関わらずチャッピーが強引に…的な。
気付けばロボとして転生しちゃってた感はあるからまあいいとして。

問題はニンジャ。
何であんなシリアスなシーンであんなズボン履いてんのか。そんな事はどうでもいい。
あれだけクズ道まっしぐらだった男が、ラスト付近で急にいい人間っぽく行動するのは何故。
チャッピーに対してはまだいいや。
でもディオンに対しては唐突じゃね?よく解らん。

=いつもの毒:他感想に対しての感想です注意(クリック開閉)=




・映画『チャッピー』 | オフィシャルサイト | ソニー・ピクチャーズ
http://bd-dvd.sonypictures.jp/chappie-movie/
・チャッピー (映画) - Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%81%E3%83%A3%E3%83%83%E3%83%94%E3%83%BC_(%E6%98%A0%E7%94%BB)


=関連=
・人間の脳(主に記憶容量)は凡そ何TB(テビバイト)に値するのか。
http://eilithcrown.blog.fc2.com/blog-entry-244.html
・つかゾラ博士の磁気テープ6万メートルて短くね?計算してみた。
http://eilithcrown.blog.fc2.com/blog-entry-245.html

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