劇場版アニメ『プランゼット』感想

プランゼット

色々言いたい事ある。

オトナの映画『ネガドン』から5年。
こだわりに定評のある栗津順監督がこの作品で描くものに期待して観賞。

=以下、ネタバレです。=

舞台が西暦2053年なのと、劇中「吉澤ユウラ」の語る「28年前の怪獣事件」から、ネガドンの世界と地続きっぽい。
彼女の親父が前作の「吉澤政次」だろうし(でも前作でなんも活躍してないけどな。)、テレビや携帯ゲームからもレトロフューチャーな世界を引き継いでいる。
コミックス・ウェーブ・フィルムの紹介には”昭和のフィルム画質を再現しながら、古き良き特撮映画へのオマージュ­を散りばめた画(え)作りと、最新のCG技術を融合させたスペクタクル映像が見どころ。”とある。
一応、監督特有の拘りと言うか矜持がその辺に込められているのかな。

しかし。

先ずね。脚本。
過去に「キャトルミューティレーション的なシチュで登場する映画のエイリアンはみんなアホ」と言ったのと同じく、こういった『一旦人類全滅しかけたけどギリで持ちこたえてから云年』って、すっげぇ気になる訳。
中間ね。空白の期間。
いや勿論圧倒的レベル差を見せ付けてからのって逆境な展開はよくあるし、個人的にも大好物ではありますよ。特にゲーム。RPGやSLG系は大体そう。

でも、恒星間航行もまともに出来ない人類に対し、余裕でワープしてくる科学力が攻めてくるのに、何でギリで持ちこたえられるのか。
そこは速攻で全滅か征服されろよと。

いや百歩譲って持ちこたえてもいいや。ギリで。
でもギリなんだから後ろ盾なんもないやん。何故そのギリを云年も維持出来るん?超疑問。第二波第三波ないん?ずっと。へー。
宇宙人さん側も最初の攻撃に全兵力使ってもうたんなら、そりゃ猶予あるかも知らんけどね。そーゆーことなんかね?
そのバランスを巧く伝えずにモノローグで済ます作品は、嫌いじゃないけど、雑にしか感じない。いや嫌いじゃないよ。

あと悉くお約束のオンパで、最後ドリルで爆破とか前作と同じじゃん。
つか爆発近ぇよwその前に本拠地で体当たりとかお前ら何しに来たんだよ宇宙人

尺が倍になったけど、やっぱ薄味で謎だらけなのは痛い。設定はやたら濃いんだけどね。
ラノベも真っ青のセカイ系で、ご都合主義しか無い。

それが悪いとは言わないけど、どうせならパイロット全員生き残っていんじゃね?
折角カイロスの操縦席みたいの3つあるんやし、3人バラバラの思考がノイズになって巧く操縦出来なくて~みたいな、面白くないけど。

特撮のオマージュに満ちてるかどうかは正直解らんけども、前作ならまだしも今作のそれは言い訳か逃げの口上に聞こえなくも無い。

何故ならCG技術が凄まじいからである。
普通に凄いから、いくら昭和なフィルム感を意識しようが、最新的なCGムービー感は全く殺せない。
要は、多少のレトロフューチャー感のある普通のフルCG映画になっているのである。

特撮っぽさは見る影も無い。全然無い。完全にCGムービーである。いや私が解らんだけでマニアには解るのかも知れないが。
残念ながら、大抵の観客は、脚本部分は壊滅的なゴミと判断してしまうだろう。私もそうである。

数少ない登場人物の悉くが死んでるのも痛い。
兄弟愛や親子愛などがテーマの一つなのだろうけれど、薄いしどうでも良い。兄妹のやり取りとか嫌いではないのだが。
後輩の子が兄の面影的に密かに思いを寄せる主人公が憧れるユウラ隊長は先輩の元カノとか。そんなやつくれよ。俺だけ喜ぶよ。

逆に良かった点はCG。
ここが悪ければもうどうしようも無いが、かなりクオリティの高い作品である。
ゲームでよく見るとか言っちゃいけない、ゲームだって映画並みかそれ以上に情熱とお金を掛けて製作されているんだよ。

何よりモデルが完全に日本人なのが良い。それでいてイケメンで美女。
ありがちなCGムービーでは例え日系だろうが著しくアニメチックな白人系造形に帰結してしまう現象に、日本人としての意地を見せ付けてくれた点は、前作からそうだが栗津監督へ多大な評価を送りたい。

モデルに関してはロボも美麗。
この辺のデザインはこっちに特化した民族だから妥当な格好良さかも知れないが。

そして更に重要なポイントがある。

それは乳揺れである。

いきなり何言ってんのこの人とお思いだろうが聞いて頂きたい。
これもよくあるCGムービーあるあるなのだが、こういったリアルを追随せざるを得ない映像で毎回気になるのが乳揺れであり、気にすべきポイントでもある。

おっぱいの揺れ方、つまり運動法則や物理計算の類は、ある程度無視されて然るべきものだのだが、昨今のCGムービーは兎に角揺れない。

『鉄拳 ブラッド・ベンジェンス』や『バイオハザード ダムネーション』、『アップルシード』系など、巨乳のお姉さんが暴れる物語にも関わらず”揺れない”のである。
そこには違和感しか存在しない。
『キャプテンハーロック -SPACE PIRATE CAPTAIN HARLOCK-』や『ファイナルファンタジーVII アドベントチルドレン』などで見られた”揺れない方が普通”と思えるデザインや衣服ならば、まだ解る。(FF7ACに限って言えば揺れる描写はあるが。)

そう言った、規制やクソクレーマー団体からの圧力に事前対応する形ならば、まだ納得出来るが、そうでないケースならば、むしろ揺らすべきである。
他の細やかな部分にリアルなディテールを施しておいて、嫌が応にも着目せざるを得ないポイントで何もしないのは、罪に値する。

ちなみに『楽園追放 -Expelled from Paradise-』や『スターシップ・トゥルーパーズ インベイジョン』といったアダルトな描写おkなものでは、普通に揺れはある。

そしてこのプランゼットでは、ちゃんと揺れるのである。
変にセクシャルをアピールするでもなく、豚に媚びるでもなく、現実として揺らす。そのシーンがあるだけで、アニメーションの質が解ると言うものだ。




・プランゼット
http://www.cwfilms.jp/planzet/
・プランゼット - Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%97%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%82%BC%E3%83%83%E3%83%88

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