『ザ・シークレット』感想

ザ・シークレット

辞典とか日めくりカレンダーの類。
嘘を書いてる点は大きくマイナス。



兎に角読むのがしんどい。
特に私の場合は、てっきり小説だとばかり思っていたので、中々に難儀な一冊だった。

タイトルにもあるように序盤はやたら「秘密」「秘密」と強調してくるが正体は「引きよせの法則」である。
心底ガッカリした。

法則に関してそこまで詳しくないので、一応飛ばし飛ばし読んだのだが、結局は意味が無かった。
恐らく法則をそこそこでも知っていれば読む価値は無いと言っていい。

そして何より大事なことなのだが、この本は全く面白くない。
色んな人間が思い思いの文章を書き綴ってそれを纏めただけの本なので、面白い方がおかしいのだが、辞典や日めくりカレンダーを使用する感じで読むのが妥当なのだろう。

またこれ系の啓発ものは、賛否が激しく偏るのだが、この本もまた信者とアンチの下らない闘争が評価などで見られる。
この本に書かれてある法則に限った話ではないが、こういうものは本質を理解して自分に生かすかどうかと言う話であり、それ以上でもそれ以下でも無く、いちいち心頭するものでは無い。と思う。

この本に書かれてある事実だけを抜き取れば、それは別に魔法でも宇宙の謎パワーでも何でも無く。
ただ単に欲しい物へのアンテナの張り具合に他ならない。

もっと具体的に言えば、欲しいものを常時チェックしているか、時々チェックしているかの差を言っているに過ぎない。
当たり前に前者の方が、より欲しいものに近付きゲットするチャンスも増えるだろう。それだけの話である。

ただ残念ながら、この本には凶悪な嘘が書かれてある。
アマゾンなどの高評価をある程度見てみたが、この嘘について言及しているものは無かった。何故だろう。

その嘘とは「願うだけで欲しいものが手に入る」と言った仕様も無いものではなく、偉大な先人として作中紹介されている人達の話だ。
例えば、シェイクスピアが詩で、ベートーベンが曲で、ダ・ヴィンチが絵で、ソクラテスやニュートンが書籍で、その法則を示しているとこの本には書かれてある。
さらには各宗教や昔の文明にもその教えがあるとし、紀元前3000にも石にそれが刻まれていると書かれてある。

それなんてMMR?

こんな本をご大層にしかも大真面目に評論してあげくに星5の高評価とかふざけ倒してるとしか思えない。
仮にこの本のお陰で大成したとして、それは個人のステータスであって、決してこの本の評価では無いのだが、何故かそれを感想する訳だ。アンチもだけど。
あ、アマゾンの話です。


・Amazon.co.jp:カスタマーレビュー: ザ・シークレット
http://www.amazon.co.jp/product-reviews/4047915572/ref=cm_cr_dp_see_all_summary?ie=UTF8&showViewpoints=1&sortBy=helpful

テーマ : 読んだ本の紹介
ジャンル : 本・雑誌

『楽しい人生を生きる宇宙法則』感想

楽しい人生を生きる宇宙法則

重要な要素すら当たり前体操。

著者の小林正観氏は「感想するな」と作中にも書いてるが、知ったこっちゃない。

フリマで購入したと言うオカンに「読め」と渡された一冊。
まあ、所謂そっち系の本なんだが、批判目的でもいいから有名な本は一度は読んでみるもんだなぁと感じた。
こう言った、普段自分では先ず選ばない選択肢は個人的にかなり重要視してるので、友人・知人から薦められる映画を圧倒的にクソつまらなそうでも観たり、今日のように心底興味の無い本を読んでみたりもする。

ランダムには結果を期待しないのが私のポリスーなのだが、だからか内容が結構すんなり入る。
素直に感想出来ると言うか。オッサンになって改めてやる学校の授業に近い感覚。


さて感想。

作中書かれてる事の一つ一つはまあまあ納得出来ないでもないと言うか、多角的に見て間違ってないポイントだと思えるのだが、全体的に見るといまいち釈然としない。こちら側のキャパの問題でもあるが。

その最たる要因が2つあって。先ず「上」と言う存在。
それもかなり最初の部分(第一章二節)で、「”上”のほうに尋ねた」とか「”上”のほうの答えは」とか書かれてる。
全218ページの中で、18ページ目にもうそんなん書かれてる。

早くね?

これについてはこの本自体が氏の著書としては”総集編”に該当するものらしく、作中でもそう説明されているので、致し方ない部分でもあるが。
それにしても初心者としては中々ハードルの高い概念なので、読み進めるとしたら一端その”上”とやらを枠外に置いて読書するしかないのだが、これが厄介。
実際そこまで読書を妨げるものではないにしても、これ宗教と括っちゃったら中々辛いもんがある訳ですよ読者としては。作中で前提みたいになってるんで。「皆さんご存知の」みたいな。

それともう一つ。
これは締めな感じで最後の章で語られる「ありがとう」についてなんだけども。
その解釈やプラシーボバーナムはどうでもいいとして”心を込めなくてもマジすげぇパワーあるからとりあえず声に出して言ってみようぜ”ってやつ。

回数が異常w

「ありがとうの奇跡」って章で「ありがとうを2万5000回言ってると、多くの例では突然涙が出てきます」ってサラっと書かれてるんよ。
で「それもっかいやって合計5万回に達すると現象化する」と。
さらに年齢×1万回、さらに×2万回と×3万回の時に現象が変化するとか奇跡が起きるとか。

勿論一日でとか極端な期間限定ミッションではないだろうけど、私などは回数見ただけでお腹一杯になる。


上記の2点を気にせず読んだとして、結論的にやはりこの本は、特に大それた内容では無かったと言える。
正直目を見張るような発見や知られざる事実は無かったし、おおよその人生を送っていれば誰しも辿り着く感覚や答えが書かれてあるに過ぎない。いやトイレとかじゃなくて。

勿論、それらは誰にでも解り易く書かれてあるからに他ならないのだが、このシンプルな要素を深く追求すれば泥沼の宗教観点に帰結してしまう部分は、読んでいてどうしても感じちゃう所でもある。
例えば唯物論だったと自称する氏が、解ったこととして決定論を挙げるのだが、その「決定論」と言う言葉自体は出さない。
そして自由意志について語る場面でも「選択した瞬間に決定する」とシュレ猫宜しく量子力学を挙げるのだが、それもまた口にしない。

上記したとおり、なるべく専門的に感じる要素を遠ざけた文章なのかも知れないが、こんなレベルは下手したら小学生でも知っている部類であり、ネットなどでアーカイブに軽くアクセス出来る昨今では決して専門的な知識では無い。(専門的に理解しているかどうかはこの際別)
なのであたかも作者である小林氏が別観点から”新しく発見した事実”であるかのように読み手が感じてしまいかねない書き方は如何なものかと思う。
勿論、この本を読んで初めてその事実部分を知る人は殆どいないのだろうけれど、既知である事を踏まえた文章であった方が望ましい筈である。

ただこの本は、この手の宗教や自己啓発系関連と比べ(そんな知ってる方じゃないけど)なるべく匂いを押さえ一般的に面白く書こうとしていると思える。
例えば、個人的に特に気に食わないのが、宗教や霊能力者がよくやる神気取りの”こっちサイド全部知ってますんで”的な決め付け押し付けの説法なのだが、小林氏のやり方は、どちらかと言うとまだこちらに歩み寄る方法と言えるだけ、好感が持てる。

以上は本に対しての感想だが、作者である小林氏や団体の活動については、正直どうでもいい。


・楽しい人生を生きる宇宙法則 | 小林 正観 | 本 | Amazon.co.jp
http://www.amazon.co.jp/%E6%A5%BD%E3%81%97%E3%81%84%E4%BA%BA%E7%94%9F%E3%82%92%E7%94%9F%E3%81%8D%E3%82%8B%E5%AE%87%E5%AE%99%E6%B3%95%E5%89%87-%E5%B0%8F%E6%9E%97-%E6%AD%A3%E8%A6%B3/dp/406213487X/ref=cm_cr_arp_d_product_top?ie=UTF8
・小林正観さん公式ホームページ
http://www.skp358.com/
・小林正観 - Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B0%8F%E6%9E%97%E6%AD%A3%E8%A6%B3
・【ありがとう村】ありがとう教問題・避難所【小林正観】
http://uni.open2ch.net/test/read.cgi/psy/13822689

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